牛太郎坂
室蘭は坂の多い街である。日本一の坂、問屋坂、丸井の坂、病院坂などなど名前のついた坂が多くあります。その多くは中央町近辺に集中しているが、中島町にも、牛太郎坂という坂があります。実は写真の奥の中島市街へ続く道から、写真後ろ側の国道36号線までが牛太郎坂通りで、途中にいくつか坂があるのですが、そのどの坂が牛太郎坂なのがちょっとはっきりわかりません。
ところで牛太郎とは何者なのかというと、登別で旅館を営んでいた方らしい。熊に襲われて戦ったことで有名になった方のようだ。登別の駅に巨大な熊の剥製が立っているが、その熊とは関係ない。その方が、ここの近くの知利別川にはまって亡くなり、それから牛太郎坂と呼ばれるようになっただけではなく、一時はこの界隈の地名が牛太郎だった時期もあるらしい。室蘭とそんなに縁がなさそうで、熊と戦ったことのある旅館のオヤジが、地名にまでなるとは思えないのだが、当時はそれほど人気者だったのか、実はもっとすごい方だったのか…謎多き室蘭。
進学のため上京し、初めて秋葉原の電気街に行った時のこと。秋葉原の駅は複雑で、電気街に行くには、山手線のホーム側から出ないといけないのだが、東京初心者で、中央総武線沿線在住だった私は素直に中央総武線のホームから出口に向かい、出た先は大きな道路があるばかりの想像していた電気街とは全く違う無機質な風景が広がっていた。人だけはたくさんいて、駅前では、労働組合の方が、経営陣を糾弾するビラを配っていた。それを何気なく受け取り見てみると、そのビラに記してあった会社は、ペトリだった。注目していたメーカーではなかったが、有名カメラメーカーの労働争議が行われていることに驚いたのである。
確かにペトリは欲しいメーカーではなかったし、それから十数年後、中古屋巡りをするようになった頃はにはジャンクワゴンの常連で、いくら安くても見向きもしなかったが、さらに十数年後、なぜか無性に欲しくなり入手。ご覧のようにリングボケがでるので、その筋の方々には喜ばれるでしょう、作りも悪くありません。あの時のジャンクワゴンのペトリをみんな買っておけばよかった。